ひろざわだいきblog

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主に上場企業の決算などから、事業内容、業績、ビジネスモデルの勉強を目的に発信しています。 最近は、リユース事業に感心を持っています。リユース事業のビジネスモデルや、市場規模の大きな領域について調べています。

ブックオフの意外な売上構成。書籍販売だけじゃない注目商品

ブックオフの意外な売上構成。書籍販売だけじゃない注目商品

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「本を売るならブックオフ」というフレーズで有名なブックオフを今回は調べました。

ブックオフが今期赤字であること、また時価総額が188億円ということが意外でした。

 

今回の投稿では、ブックオフの事業内容の整理、また収益構造を見て気付いた書籍以外の商品売上について述べます。

 

事業内容

ブックオフでは大きく3つの事業を展開しています。

1リユース店舗事業

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参考:http://www.bookoff.co.jp/ir/management_policy.html

 

BOOKOFF」を中心とした、アパレル・スポーツ用品・ベビー用品・貴金属・雑貨等のリユース店舗、FCへの売上・ロイヤリティ等

 

2ブックオフオンライン事業

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参考:http://www.bookoffonline.co.jp/

 

BOOKOFF Online」を提供。 2007年のサイトオープン以来、20153月末現在250万人を超える会員数。

 

3)ハグオール事業

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参考:http://www.hugall.co.jp/

 

店舗に限定せずあらゆるチャネルで買取り、最適なチャネルで販売するリユースビジネス「ハグオール」を20134月に立ち上げ。

 

 

ブックオフの特徴

1)全国に広がるリアル店舗

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参考:http://v4.eir-parts.net/DocumentTemp/20160814_125907917_op2s2a45r2wnsyvmrq2rcham_0.pdf

 

ブックオフだけでも国内に759の店舗を持ち、年間で1,200万人から買取を行っている。

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参考:http://v4.eir-parts.net/DocumentTemp/20160814_125907917_op2s2a45r2wnsyvmrq2rcham_0.pdf

また、全国で約900店舗を展開している。

その多くは関東に集まっている。

 

2)出品数

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参考:http://v4.eir-parts.net/DocumentTemp/20160814_125907917_op2s2a45r2wnsyvmrq2rcham_0.pdf

ソフトメディアを中心に2016年4月末時点で90万点の店舗商品を出品している他、ブックオフオンラインからも書籍95万点を出品している。

 

また、ブックオフオンラインは会員数が250万人を突破し、6,000坪の倉庫を保有している。

3)書籍と同等のソフト(音楽、映像、ゲーム)売上

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参考:http://v4.eir-parts.net/DocumentTemp/20160814_125907917_op2s2a45r2wnsyvmrq2rcham_0.pdf

 

ブックオフでは「書籍」のイメージが強いが、ソフト販売も同等の商品構成となっている。こちらの特徴については後述する。

 

2017月期 業績

2017 年3月期決算では売上は前年比12.3%の198億8,800万円、営業損失4億6,600万円となった。

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参考:http://www.bookoff.co.jp/ir/library/month.html

 

営業損失の発生理由は決算短信によると下記。

リユース店舗事業において、前連結会計年度に行った店舗パート・アルバイトスタッフの人員拡充による人件費の増加、ヤフオク!販売による物流コストの増加、新規出店による出店費用の増加等により、営業利益が減少しました。その結果、当第1四半期連結累計期間は営業損失となりました。

 

また、決算短信によると「2020年3月期営業利益目標40億円」に向け、

①「中古家電」「店舗商品のネット販売」の効果発現、

コストコトロールの徹底、

③中期事業計画に沿ったアクションの継続

の3点に注力し、中期利益目標達成に向けた仕入増強と販売効率向上を進めて

いるとのこと。

 

売上金額構成と売上単価からわかる収益構造

1)セグメント別売上構成

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参考:http://www.bookoff.co.jp/ir/library/month.html

 

上記からわかるように、売上198億8,800万円のうち、87.8%がリユース店舗から売り上げている。

オンラインでの販売も実施しているが、やはりブックオフの収益は店舗での販売が支えている。

 

2)書籍に続く高い、ソフト売上の構成比

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参考:http://www.bookoff.co.jp/ir/FactBook201503%20ver3.pdf

 

ブックオフ(直営店)の売上金額構成比(2015/3)は上記のようになっている。上述しているが、書籍の他にも、ゲーム17.7%と、コミック19.7%に匹敵する。

 

3)収益性の高い、ゲーム、音楽、映像

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参考:http://www.bookoff.co.jp/ir/FactBook201503%20ver3.pdf

 

上記によると書籍の売上単価は195.4円、ソフトは1,047.8円となっている。

一方、在庫単価は書籍33.4円、ソフト287.8円となっている。

原価率(正確なものではないですが)を上記から算出すると、書籍は約17%、ソフトは22.7%となっています。

 

 

20173月期の方針

買取の強化

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参考:http://v4.eir-parts.net/DocumentTemp/20160814_125907917_op2s2a45r2wnsyvmrq2rcham_0.pdf

 

店舗での買取以外にも、宅配買取、訪問買取あらゆる方法で買取を強化。また、インターネットでの買取も開始している。

 

中古家電の買取強化

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参考:http://v4.eir-parts.net/DocumentTemp/20160814_125907917_op2s2a45r2wnsyvmrq2rcham_0.pdf

 

中古家電は決算説明資料によると今後注力していくそう。

新規導入する「中古家電」により既存店仕入を20%上乗せし、ヤフオク!出品も活用して売上・႗ਹを上乗せを実現する

具体的なアクションとしては下記を引用する。

・前期掲げた計画(当初計画)である仕入額前比120%獲得 に向け、前期第4四半期から家電取り扱い認知向上施策を継続

・ 広告宣伝だけでなく、買取額UPやポイント追加付与などの 店頭CPも展開

 

さいごに

今後、ゲオなどの競合を調べて更新しようと思います。

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